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ヘッダー加工について
ヘッダー加工(Header processing)は、金属を常温で圧力だけで成形する冷間圧造加工の一種で、主にネジやボルトなどの製造に使用される工法です。 ●ヘッダー加工とは ヘッダー加工は、塑性加工の原理に基づく金属加工方法の一つで、常温において金属を圧力だけで成形する加工技術です。金属材料を曲げたり、伸ばしたりする際に、一定以上の力を加えて変形させることが特徴です。この加工方法は、特にネジやボルト、リベットなどの部品の製造に広く利用されています。 ●ヘッダー加工のプロセス ①材料の準備: コイル状の金属材料を必要な長さに切断します。 ②成形: 切断した材料を「ヘッダー」や「フォーマー」と呼ばれる専用の機械を使用して、圧力を加えながら成形します。この際、熱を加えずに行うため「冷間圧造加工」と呼ばれます。 ③仕上げ: 成形後、必要に応じて型抜きや仕上げ加工を行い、最終的な製品形状を得ます。 ●ヘッダー加工の利点 ①高い生産効率: ヘッダー加工は、材料の無駄が少なく、連続生産が可能なため、生産効率が非常に高いです。 ②強度の向上:...
shigeokumata
20 時間前読了時間: 2分


テンション装置
コイル巻線工程などでよく使用されているテンション装置 ( Tension device ) についてコメントします。 巻線工程のテンション装置( Tension device )は、巻線時にワイヤーにかかる張力を管理するための重要な装置です。 巻線時のテンション管理の目的としては、適切なテンションを維持することにより、巻線の整列性や電気特性を向上させ、製品性能を向上させることにあります。 テンション装置の種類としては、マグネットを使用したテンション装置や、デュアルドライブフィーディングシステム(※)を採用した新製品など、さまざまなタイプがあります。 一方、巻線スピードとテンションは密接に関連しており、適切な管理により生産効率が向上します。 このように、テンション装置は、巻線機の性能を最大限に引き出すために不可欠なものとなっております。 (※)デュアルドライブフィーディングシステム 送り出しテンションと線速を同時に制御し、常に一定の巻取り張力を維持することができるシステムであり、その結果、生産工程を最大限効率化でき、最大線速で生産が行え
shigeokumata
2 日前読了時間: 1分


ヘリカル加工について
ヘリカル加工 ( Helical Machining ) とは、工具をねじのような円軌道で動かしながら切削する加工方法です。ドリルでは難しい 大径穴の加工 や 高精度な内径加工 に適しており、ポケット加工(※)にも広く使われています。 マシニングセンタの〈ヘリカル補間機能〉を用いてエンドミルをらせん状に動かすことで実現し、工具への負担を分散させ、比較的安定した仕上がりが得られる加工法です。 マシニングによる穴加工には、この ヘリカル加工に対し、 真円加工というのがあります。 エンドミルなどの工具で、●●ミリ、Zが下がって円弧で回って、また、●●ミリ下がって円弧で回る事を繰り返します。Zの下げる量は(2枚刃の場合)径の半分です。例えばφ8EMであれば4ミリずつです。穴を広げる時に便利なサイクルです。その為、下穴をあけておかないと、Zが下がった時に当たってしまいます。したがって、エンドミル径以上の下穴をドリルで前もってあけておく必要があります。 一方、ヘリカル加工の場合は、 螺旋階段状に回りながらZが下がっていく加工法であり、最後に、底面に到達
shigeokumata
6 日前読了時間: 2分


ねじ締めのメカニズム
ねじ締めについては、以前、 ネジ締め加工 でご紹介しましたが、今回は、ねじ締めのメカニズムについて若干コメントします。 ねじ締めのメカニズム (Screw tightening mechanism) は、ねじの頭が回転し、ねじ自体が下に進むことで、被締結物に圧縮力(挟み込まれる力)をかけ、おねじには引張力(締結物から反発する力)がかかります。この力がねじ部品の締付け座面、互いのねじ面などの摩擦抵抗と相まって強固な締結となります。 ねじ締めの特徴は、締結力を調整できることであり、必要に応じて分解できることです。この締結力とは被締結物を挟み込む力を指し、例えば、M4小ねじの場合、ねじの頭部座面が被締結物に着座する時(0N・m)~推奨締付けトルク(1.70N・m)まで締め付けをおこなうと、締付力は0N~約2,000Nまで調整することができます。 ねじ締めの際には、ねじ部品の使用期間中は絶対にゆるまないことが必要条件となりますが、上記のような調整により、その設定が可能になるわけです。 繰り返しになりますが、ねじ締結の特徴は、締結力を調整できること
shigeokumata
12月23日読了時間: 1分


レーザー洗浄について
洗浄にも様々な方法がありますが、近年、部分的かつ精密に洗浄する方法の一つとして脚光を浴びているレーザー洗浄(Laser cleaning )について、 簡単にコメントします。 レーザー洗浄( Laser cleaning; レーザークリーニング)は、対象物にレーザー光を照射して表面の汚れ、錆、塗料、油膜などを非接触で除去する革新的な技術です。環境に優しく、母材を傷つけずに高精度な洗浄が可能となります。 【レーザー洗浄の主な特徴とメリット】 ・非接触・非化学処理;物理的な摩耗や化学薬品を使わず、素材に優しい。 ・高精度・選択的除去;汚れだけを狙って除去でき、母材へのダメージを最小限にできる。 ・環境負荷が少ない;廃液や廃棄物がほとんど出ない。 ・多様な素材に対応;金属、樹脂、複合材などにも適用可能である。 【レーザー洗浄の 内容 】 ・高エネルギー密度のレーザーを使用し、汚染物質と相互作用させることで、汚染物質を蒸発または粉塵に変換します。 ・レーザー照射により、汚染物質が加熱され、下地の素材に損傷を与えることなく除去されます。 ・
shigeokumata
12月18日読了時間: 2分


カニゼンメッキについて
カニゼンメッキ(Kani Zen Plating; Catalytic Nickel Generation )についてコメントします。 カニゼンメッキとは、日本カニゼン株式会社の無電解ニッケルめっきの商品名であり、日本国内で最初に広まった無電解ニッケルめっきがカニゼンメッキであるため、俗に、無電解ニッケルめっきのことをカニゼンメッキと呼びます。 カニゼンとは Catalytic Nickel Generation の英単語の頭文字から取った略称です。 (Ka : C( K ) a talytic, Ni : Ni ckel, Gen : Gen eration , カニゼン=Kanigen) この無電解ニッケルめっき(むでんかいニッケルめっき、英語:electroless nickel plating)とは、電気めっきとは異なり、通電による電子ではなく、めっき液に含まれる還元剤の酸化によって放出される電子により、液に含浸することで被めっき物に金属ニッケル皮膜を析出させる無電解めっきの一種です。 上記のように、電気めっきのように通電を必要と
shigeokumata
12月14日読了時間: 2分


凝集破壊について
生産技術が扱う組立工程として、接着剤を使った固定方法(接着剤塗布→接着剤硬化)があります。 この接着剤での固定部位の品質確認を行う際、接着強度試験を行うことがありますが、その時の破壊モードとして、凝集破壊(Cohesive failure)という現象があり、そのモードを良品の目安にすることがしばしばあります。 凝集破壊( Cohesive failure )とは、接着剤の内部で発生する破壊の一種です。 この破壊は、接着剤の物性に基づいており、接着強度のばらつきが小さく、理想的な破壊状態とされています。 凝集破壊は、接着剤と被着材料の接合界面での破壊(界面破壊; Interfacial fracture )とは異なり、被着材料の表面に(広く)接着剤が残っている状態であることが特徴です。高品質な接着を達成するためには、凝集破壊率を40%以上に保つことが重要であるとも言われています。
shigeokumata
12月12日読了時間: 1分


超音波溶着のメカニズム
超音波溶着のメカニズム(Mechanism of ultrasonic welding)についてコメントします。 超音波溶着(ultrasonic welding)は、熱可塑性樹脂部品同士を接合するための技術で、超音波振動を利用して部品同士を溶融・一体化させる加工法です。この超音波溶着では、接合したい部品を重ねて加圧固定し、一方の部品に超音波ホーンから超音波振動を伝えます。この振動が接合界面に伝播する過程で熱が発生し、主に「界面摩擦熱」と「体積弾性ヒステリシス熱(内部摩擦熱)」によって溶融が促進されます。 超音波溶着の主な目的としては、溶着による、 部品同士の 固定強度の確保、気密性の確保が挙げられますが、その目的に応じた、溶着部形状や構造の採用が必要となります。 また、超音波溶着の主要な加工条件としては、振動子(ホーン)の発振振幅、加圧力、加圧時間などがあり、課題となる溶着の不均一性やバリ発生を抑えるためには、溶着過程でのメカニズムを考慮したうえでの条件設定が重要となります。 出来映え評価としては、溶着強度、気密性(溶着状態)を確認する
shigeokumata
10月28日読了時間: 2分


エッチングについて
エッチング加工( 英 : Etching)とは、マスキングと腐食液を使って金属製品に極小極薄・複雑形状を形成する精密加工技術のことです。 使用する素材表面の必要部分にのみ( 防錆 ) レジスト 処理を施し、腐食剤によって不要部分を溶解侵食・食刻することで目的形状のものを得...
shigeokumata
4月26日読了時間: 2分


CVD法について
半導体製造などで使われる薄膜形成法の一つとして、CVD法( 化学気相成長:Chemical Vapor Deposition )があります。 CVD法は、供給される原料ガスの蒸気圧と原料ガスの分解により生成された物質の蒸気圧との違いを利用した薄膜形成法です。...
shigeokumata
4月15日読了時間: 2分


スパイラーとは
スパイラー(Spiller)とは、粉体や粒体の搬送用スクリューコンベアのことです。 スパイラーの用途としては、以下(1)(2)のようになります。 (1)食品、薬品、穀物、飼料から木材、金属、樹脂などのチップ、産業廃棄物、液体、粉体、固形物まで様々な材料、素材の搬送や撹拌に...
shigeokumata
4月11日読了時間: 1分


PLゲージとは
PLゲージ(PL gauge)とは、製造業や工業分野でよく使われる測定器具で、プラスチック部品の分割線(パーティングライン, Parting Line)やそのずれを確認するための工具です。特に金型成形において、部品の仕上がり精度や寸法管理に役立ちます。...
shigeokumata
4月9日読了時間: 1分


3次元レーザー加工
パイプ加工を行っているメーカなどでよく用いられる加工工程に、 3次元レーザー加工(3D Laser Processing)があります。 3次元レーザー加工は、立体物の加工に適しており、機械が加工部材を立体物として認識し、XYZ方向に動くことができます。...
shigeokumata
4月8日読了時間: 1分


超音波複合振動接合技術
金属接合技術の一つとして、最近注目されているものに、超音波複合振動接合技術(Ultrasonic complex vibration technology)があります。以前ご紹介した 超音波金属接合 技術をさらに進化させたものです。...
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4月7日読了時間: 2分


パーティングラインについて
パーティングライン(PL:parting line)とは金型の『合わせ目』のことです。金型は可動側と固定側の2つで構成されており、両者を閉じ、樹脂を注入することで型通りのプラスチック製品ができます。また両者を開くことで金型から製品を取り出すことができます。...
shigeokumata
3月13日読了時間: 2分


メルトインデクサー
メルトインデクサー(Melt Indexer)とは、熱可塑性プラスチックスの流動性や溶融粘度を示す指標(MFR:メルトフローレート)を測定する装置です(日本工業規格 JIS K7210に規定)。 MFRは樹脂成形の作業性・加工性に大きく影響するため製品開発や品質管理の上の重...
shigeokumata
3月11日読了時間: 1分


圧造とは
圧造( Forging )加工という工法がありますが、その内容について鍛造加工やプレス加工の範疇とその意味合いや業界特有の表現の違いなどを踏まえてコメントします。 圧造とは鍛造の一種といえます。別名、圧造はフォーマー、ヘッダーとも呼ばれていますが、これらの加工は横方向から...
shigeokumata
3月10日読了時間: 2分


パイプ加工について
パイプ状の部品を加工する技術として、パイプ加工(Pipe Processing)という加工分野があります。 パイプ加工にはさまざまな方法がありますが、例えば以下のような加工方法、加工技術があります。(以下は金属パイプを前提とした加工法です。) ①スエージング加工...
shigeokumata
3月9日読了時間: 1分


スピンコータについて
塗料のコーティング方法の一つにスピンコーティングがあります。それを行う機械がスピンコーター(Spin Coater)です。 スピンコータは、 回転遠心力 を利用した塗布装置で、「スピナー」とも呼ばれています。 スピンコータにより、平滑な被塗物(ワーク)に対して薄く均等な...
shigeokumata
3月8日読了時間: 1分


ホブカッターについて
ホブカッター(Hob cutter)は、歯車などの部品を加工するための カッターの一種です。 ホブカッターは、 円筒の外周にねじ状に多くの切り歯を取り付けた切削工具のことです。 ホブ加工は、このホブカッターを使用し、工作物とホブカッターを同時に回転させ、さまざまな方向から...
shigeokumata
3月7日読了時間: 1分
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