top of page
>ブログ
検索


PTFE(テフロン)について
PTFE(polytetrafluoroethylene/ポリテトラフルオロエチレン)は、フッ素樹脂のひとつで、「テフロン™」の商品名でも有名です。フッ素樹脂のなかでは最も多く生産される白色の結晶性樹脂で、熱可塑性のプラスチックです。 PTFEの独特な分子構造はさまざまな特性をもたらし、プラスチックの中でも非常に優れた材質の一つであると言えます。一つの素材で、非粘着性、低摩擦性、耐薬品性、耐候性、電気特性、耐熱性といった複数の特性を兼ね備える点では、稀有な樹脂です。 PTFEの優れた耐熱性や電気特性などからスーパーエンジニアリングプラスチックに分類されています。 「PTFE」は「poly tetra fluoro ethylene」の頭文字をとった呼び方であり、別名では「四フッ化エチレン」と呼ばれたり「4F」と表記されたりします。 PTFEは耐熱性、耐薬品性に優れていて強い腐食性をもつフッ化水素酸にも溶けません。また、現在までに発見されている物質の中で最も摩擦係数の小さい物質であることも特長の一つです。 PTFEの使用用途としては、
shigeokumata
7月14日読了時間: 1分


セルノックスについて
温度測定用センサーも様々ありますが、極低温環境下で役立つのがセルノックス(Cernox、東陽テクニカ、セルノックス、CXシリーズ)といわれているものです。 セルノックス(Cernox)は、負温度係数の薄膜抵抗センサーで、温度校正範囲: 100mK~420Kの広い温度領域にわたって単一極性の温度応答特性を持ち、磁場の影響を受けにくく、熱サイクルや放射線の照射といったストレスに高い耐性のある負温度係数の薄膜抵抗センサーです。 セルノックスのセンサー素子は非常に小さく、実装される形状に合わせ、多彩なパッケージが用意されています。 ●セルノックスの特性 ・温度範囲: セルノックスCXシリーズは、100mKから420Kの広い温度範囲で動作します。特に、低温環境での使用に適しています。 ・負温度係数: セルノックスセンサーは、温度が下がると抵抗が増加する特性を持っています。これにより、温度変化に対する高い感度を実現しています。 ・耐久性: 熱サイクルや強い磁場、放射線に対して高い耐性を持ち、厳しい環境下でも安定した性能を発揮します。 ・小型化:.
shigeokumata
7月13日読了時間: 2分


ガラスエポキシ樹脂について
ガラスエポキシ(ガラエポ:ガラス繊維強化エポキシ樹脂複合材)樹脂(Glass epoxy resin)は、エポキシ樹脂にガラス繊維を組み合わせた複合材料で、絶縁性・耐熱性・機械的強度に優れており、一般的にはプリント基板材料として広く知られる「FR-4」が代表例で、電子機器や産業装置の基盤材料として使用されています 。 ガラスエポキシ樹脂(Glass epoxy resin)の主な特徴点としては、下記があげられます。 ①機械的強度・剛性:ガラス繊維を組み合わせることで、引張強度や曲げ強度が大幅に向上します 。 ②耐熱性:高温環境でも変形しにくく、電子基板などで安定した性能を発揮します 。 ③電気絶縁性:体積抵抗率が高く、電子部品や基板の絶縁材料として最適です 。 ④寸法安定性:加熱成型時の収縮率が低く、薄板でも反りにくい特徴があります 。 ガラスエポキシ樹脂は、ガラスクロス(織布)にエポキシ樹脂を含浸させ、積層・加熱硬化させた積層板として供給されます。板厚や繊維の織り方、樹脂配合を調整することで、用途に応じた特性設計が可能です。加工時に
shigeokumata
7月11日読了時間: 2分


インサーキットテスタについて
インサーキットテスタ(ICT;In-circuit tester)は、プリント基板に実装された電子部品(抵抗器、コンデンサ、ダイオード、トランジスタなど)の定数や特性を測定することで、基板の良否を判定する検査装置です。部品や基板を破壊せずに検査できるため、量産基板の品質保証に適しています 。 インサーキットテスタの動作原理は、各部品に小電流や定電圧を印加し、抵抗値、容量、誘導値、直流電流増幅率(hFE)、ダイオードの順方向電圧(Vf)などを測定します。測定結果に基づき、部品や接続の不良を特定します。従来のテスタで1点ずつ測定するのに比べ、ICTでは複数箇所を同時に高速測定できるため、生産性が向上します。 インサーキットテスタのメリットとしては以下のような点が挙げられます。 ①非破壊検査;部品や基板を損傷せずに検査が可能であること。 ②高精度・信頼性;国家標準にトレース可能な測定結果を提供できること。 ③良検出能力;外観検査では見えない電気的な不良を発見できること。 ④生産性向上;一括検査により検査時間を短縮し、ROM書込みや動作試験と
shigeokumata
7月10日読了時間: 2分


出展申し込み締め切りまで、あと1か月です!―TECH Biz EXPO 2026―
出展申し込み締め切りまで、あと1か月となりました! ―TECH Biz EXPO 2026― 第15回 次世代ものづくり基盤技術産業展―TECH Biz EXPO 2026― 出展への再度のご案内です。 出展企業様の製品・技術等が、中部地区の関連企業と繋がることのできる良い機会になると思います。 是非とも出展申し込みいただければ幸いです。 【展示会の内容】 ①名称; 第15回 次世代ものづくり基盤技術産業展 ―TECH Biz EXPO 2026― ②開催日時;2026年11月19日(木)、20日(金)の 2日間 (10:00~17:00(20日は16:00まで)) ③開催場所;ポートメッセなごや(第1展示館) ④出展分野(抜粋) ◆機械要素技術:切削研削・成形・プレス・鍛造、超音波・溶接・固相接合など 各種接合技術、表面処理、機械要素、設備・治具、AI画像検査、 ロボット技術(フィジカルAI含む) 等 ◆素材・材料:金属材料、高機能樹脂・複合材料、ナノ材料、開発技術材料 等..
shigeokumata
7月2日読了時間: 2分


PFダイカスト法
PFダイカスト法(Porous Free Die Casting method)は、 アルミダイカストで発生しがちな鋳造欠陥(特にガス気孔=ポロシティ)を大幅に低減するための鋳造プロセスです。 通常のダイカストよりも高品質・高気密・高強度の鋳物を作れるのが最大の特徴です。 PFダイカスト法は、金型内の空気やガスを強制的に排出し、 溶湯が金型に充填される際の乱流を抑えて層流に近づけることで、 内部にガスが巻き込まれないようにする技術です。この方法により、通常のダイカストで問題になりやすい ガス気孔(ポロシティ)、冷却不良による巣、溶湯巻き込みによる欠陥などが大幅に減り、気孔の少ない高品質なダイカストを製造することが可能となります。また、熱処理や溶接が容易であり、重要な部品の製造にも適しています。 以上を整理すると、通常のダイカストが、高速射出 → 乱流 → ガス巻き込み → 気孔が多いのに対し、PFダイカスト法は、真空+流動制御 → 層流 → ガス巻き込みが少ない → 高品質 という図式が成り立つことになります。 このPFダイカスト法を成立さ
shigeokumata
6月30日読了時間: 2分


熱硬化性樹脂について
プラスチックは熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂に分かれ、それぞれ特徴があります。今回は、前者の熱硬化性樹脂(thermosetting resin )について若干コメントします。 熱硬化性樹脂は熱を加えて化学反応を起こし、硬化する特徴を持っており、一度固まった樹脂は再度熱を加えても柔らかくなりません。一度作られた形が変形しないので、電子レンジに入れて使える製品やプラスチック製のたばこの灰皿などの製品が生み出されており、同じプラスチックでも熱硬化性樹脂でしか作れない製品があるというわけです。 このように熱硬化性樹脂は一般に耐熱性に優れ、たわみや歪みに対しに優れた耐性を持つ製品を生み出すことができます。 熱硬化性樹脂にはフェノール樹脂や、メラミン樹脂、ユリア樹脂、、ポリエステル、エポキシ樹脂、などの種類があり、それぞれ種類ごとに素材としての特徴や作られる製品があります。最近では従来の用途とは別に、金属に変わる素材として広く注目されており、メーカーなどがその可能性を追及しています。 熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を比較したとき、それぞれの長所と短所が分か
shigeokumata
6月27日読了時間: 2分


FTAと特性要因図
最近、品質課題解決の手法として、FTAと特性要因図のどちらが適正か、問われることがよくありますので一度整理してみることにしました。 ①FTA(Fault Tree Analysis)について FTAとは「故障の木解析」と呼ばれ、トラブルや事故の原因を論理的に細かく分解していく手法です。主な特徴は下記の通りです。 ●論理的な原因分析:原因同士の関係をAND・ORゲートで表現します。 ●トップダウン方式:最初に問題(トップイベント)を決めて、そこから原因を掘り下げていくやり方です。 ●複雑な故障や事故の解析に適している:特に安全管理や品質管理の分野で利用されています。 ②特性要因図(魚の骨図)について 特性要因図は、「魚の骨」や「フィッシュボーン図」とも呼ばれ、原因を体系的に分けて視覚化することで、多くの原因を漏れなく洗い出せるツールです。主な特徴は下記の通りです。 ●原因のカテゴリー分け:主に「人」「方法」「材料」「機械」「計測」「環境」などに分類します。 ●ブレインストーミングに適している:みんなで原因を出し合う時に使いやすいです。
shigeokumata
6月27日読了時間: 2分


軸力ボルトとは
軸力ボルト(Axial tension bolt)とは、ボルトを締め付けたときにボルトの軸方向に発生する引っ張りの力(軸力)を活用している(意味での)ボルトのことを指します。この力は、ボルトがわずかに伸びることで生じ、ボルトとナットの確実な締結や接合部の信頼性を保つために重要となります。 具体的には、ボルトが引っ張られることで、接合面が強く押し合わされ、緩みやズレを防ぎます。また、軸力が失われると、ボルトが緩み始めるため、特に振動や衝撃が加わる環境では注意が必要となります。 繰り返しになりますが、ボルトの軸力とは、ボルトを締め付けたときにボルトの軸方向に発生する引っ張りの力を指します。これは、ボルトとナットの確実な締付けや接合部の信頼性を保つために重要であり、ボルトを締結する際、ナットを回してボルトを引っ張ることで、ボルトはわずかに伸び、引っ張り力(軸力)を発生させます。 ボルトの締め付けにおける適正な軸力は、トルク法に基づいて算出され、規格耐力の70%を最大とする弾性域内であることが推奨されています。また、軸力はネジの座面の表面粗さやネジ
shigeokumata
6月23日読了時間: 1分


人とくるまのテクノロジー展 2026 NAGOYA(愛知国際展示場)
先日(6月17日)、人とくるまのテクノロジー展 2026 NAGOYA(6月17日、18日、19日 愛知国際展示場にて開催)に参加したので、その状況についてコメントします。 展示品の中で、生産技術コンサルタントとして、また、現在実施している展示会のテクニカルアドバイザーの目的に対し、参考となりそうなものについて列挙します。(順不同) ①ファイバーレーザー ファイバーレーザーを巧みに扱う内容の展示が多く見受けられました。ファイバーレーザーは高効率なエネルギー使用ができるビーム品質に優れた溶接方法であり、細かい入熱制御によって安定した溶接品質が維持できるうえ、溶接スピードも優れています。従来のCO₂(炭酸ガス)レーザー溶接と比べ、このファイバーレーザー溶接は省エネ効果があり、CO2排出量削減にも貢献しています。展示内容としては、このファイバーレーザーの光を分散制御して、必要な部分に必要な出力を配置できる形にしたものもあり、大変参考となりました。これにより、接合強さの向上および安定性に寄与し、また、接合を安定させることで、スパッタを低減する効果もあ
shigeokumata
6月22日読了時間: 3分


T6処理について
T6処理(T6 treatment;Solution Heat Treatment)は、アルミ合金に対して溶体化処理と人工時効処理を組み合わせ、強度と硬さを高める代表的な熱処理法です。T6処理は、アルミニウム合金の強度と硬さを最大化するために「溶体化処理→急冷→人工時効処理」の順で行われる熱処理工程となります。 この溶体化処理(①)、急冷(②)、人工時効処理(③)は、以下のようになります。 ①溶体化処理(Solution Heat Treatment) T6処理の最初のステップであり、アルミ合金(例:A6061)を約520~540℃に加熱して、一定時間保持します。この工程により、合金中の銅(Cu)やマグネシウム(Mg)がアルミ基体中に固溶し、不均一な固体溶解物が均一化します。 ②急冷(Quenching) 溶体化処理後、合金を水または油などで急冷します。急冷により、溶解した成分が不均一に固化することを防ぎ、過飽和固溶体を形成します。これにより、次の人工時効処理で析出物を均一に析出させ、高強度を得る基盤が作られます。急冷速度や方法は材料形状や
shigeokumata
6月21日読了時間: 2分


高圧水素用CFRP容器について
先日参加した展示会(人テク横浜)で、この高圧水素用CFRP容器(CFRP container for high-pressure hydrogen)が出展されているのを確認することができましたのでコメントいたします。この高圧水素用CFRP容器が使用される燃料電池車(FCV)は、水素と酸素の化学反応で発電し、その電力でモーターを駆動する次世代のクリーンカーで、走行時の排出物は水のみとなるものです。(以下はネット情報からの引用) 燃料電池自動車(FCV)は車内に搭載された燃料電池スタックで水素と空気中の酸素を化学反応させて電気を生成し、その電力でモーターを回して走行します。燃料となる水素は高圧水素タンク(約700気圧)に貯蔵され、安全性の高いカーボン複合素材(CFRP)で保護されています。発電過程でCO₂やNOxなどの有害物質は発生せず、排出されるのは水蒸気のみとなります。 FCVは、燃料に水素を使用し、走行時に温室効果ガスである二酸化炭素や大気汚染物質を排出しないため、究極のクリーンエネルギーカーとして期待されています。また、このFCVは、一般
shigeokumata
6月15日読了時間: 2分


ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2026
先日(6月11日、13日)、ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2026(6月11日、12日、13日 愛知国際展示場にて開催)に参加したので、その状況についてコメントします。 展示品の中で、生産技術コンサルタントとして、また、現在実施している展示会のテクニカルアドバイザーの目的に対し、参考となりそうなものについて列挙します。(順不同) ①オンラインティーチング時間短縮 オンラインティーチングは、産業用ロボットを導入するラインや設備上で行うティーチングであり、生産ラインを止めながら行う必要があるため、短時間でティーチングを完了しないと生産のロスや新規ラインの立ち上げが遅れてしまいます。 そのための短時間でティーチングを行う方策、工夫について何点か確認することができました。(基準プレートによる短時間ずれ補正、画像認識によるティーチングレス機能等) ②双腕ロボット 双腕ロボットとは、2本のアームがついている産業ロボットのことをいいます。1つのアームで構成されている単腕ロボットと違い、両腕を上手く利用することで複雑な作業が可能となります
shigeokumata
6月14日読了時間: 3分


ファイバーレーザー溶接について
最近、展示会などでよく見かけるファイバーレーザー溶接(Fiber laser welding)についてコメントします。 ファイバーレーザー溶接は、高密度ビームで精密かつ高強度な金属接合を実現する最新のレーザー溶接技術です。 ファイバーレーザー溶接の基本原理としては、光ファイバーを媒質とした固体レーザーを用いる溶接技術です。レーザー光を極小スポットに集光することで、非常に高いエネルギー密度を実現し、金属を瞬時に融点まで加熱して「キーホール溶接(深溶け込み溶接)」を可能にします 。この局所的かつ瞬間的な加熱により、熱影響層(HAZ)が狭く抑えられ、薄板の波打ちや熱歪みを大幅に低減できます。 ファイバーレーザー溶接の主な特徴とメリットを列挙すると下記のようになります。 ①高精度・高密度溶接 狭く深い溶け込みで、母材と同等以上の引張強度・接合強度を確保できます。 ②加工速度の向上 従来のTIG溶接に比べ、3~5倍の速度で加工可能で、仕上げ工数を削減しコストダウンに貢献します。 ③熱影響の最小化 局所加熱により変形やひずみ、溶接焼けが少な
shigeokumata
6月8日読了時間: 2分


応力腐食割れについて
応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking,SCC)とは、金属材料に発生する経年損傷の一種です。応力腐食割れ(SCC)は、金属材料が引張応力と特定の腐食環境の影響を受けて亀裂が発生する現象です。(以下、大半がネット情報をまとめたものです。) 【定義とメカニズム】 応力腐食割れとは、金属材料が引張応力と腐食環境の両方を受けることで、亀裂が発生し、進展する現象を指します。特に、ステンレス鋼やアルミニウム合金などの耐食性材料でも発生することがあります。応力腐食割れは、以下の3つの要因が重なったときに発生します。 ①材料的因子 特定の金属(例:オーステナイト系ステンレス鋼)は、応力腐食割れに対して感受性が高いです。 ②環境因子 塩化物イオンや酸性溶液など、腐食性の強い環境が亀裂の進展を助長します。 ③力学的因子 使用時に加わる引張応力や、加工や溶接によって生じる残留応力が影響します。 【特徴】 ①見えにくい亀裂 応力腐食割れは、外見からは亀裂が見えにくく、予兆なしに破断することが多いです。 ②進展の遅さ.
shigeokumata
6月7日読了時間: 2分


工程能力調査のn数
工程能力調査のn数(process capability n)は、何故n=30で良いのかという質問をよく受けます。今回はこのn数についてコメントします。 工程能力を確認するためのサンプリングのn数のあり方は、母集団の分布をいかに的確に把握できるかということになりますが、最低でもn=30は欲しいと言われています。(多ければ精度は上がりますが、さすがに100以上は多いし、負荷がかかる。) その根拠としては、調査にかかる時間・コスト面から、また、n=30なら「さすがに少なすぎる」とは言われにくい、その他、過去の調査や他社の事例とも比較しやすいなどの理由があげられます。 以上が、工程能力調査のn数をn=30とする、おおざっぱな根拠となりますが、n数の目安についてもう少し場合分けして述べると以下のようになります。 ①n数の最低限の目安 一般的には、最低限の目安としてn=30が必要とされます。これは、量産現場で工程の安定性やばらつきを把握するために最低限必要なサンプル数です。 ②n数の推奨値 自動車産業などでは、初期の工程能力調査のサンプル数として
shigeokumata
6月6日読了時間: 2分


PIP処理について
先日参加した金型展名古屋2026(ポートメッセ名古屋)で、このPIP処理を確認することができたのでご紹介します。 PIP処理(Powder Impact Plating;;粉末をぶつけてメッキする技術)は、以前ご紹介したWPC処理の応用によって開発された+αの表面改質技術だということです。 以下に、WPC処理と比較した形でPIP処理の内容について、コメントします。 (メーカのHPからの抜粋になります。) WPC処理は、金属成品の表面に微小な球状粒子(微粒子メディア)を圧縮空気で高速衝突させることで、表面の結晶粒微細化、加工硬化、圧縮残留応力付与を行う技術です。 WPC処理の主な効果は以下のようになります。 ●表面強度(降伏点)の向上による亀裂発生抑制 ●圧縮残留応力による亀裂進展抑制で疲労強度向上 ●表面の微小凹凸(マイクロディンプル)形成による潤滑油保持機能向上 ●摩擦抵抗低減、摺動性向上 ●切削痕や表面欠陥の押しつぶしによる表面品質改善 WPC処理は、自動車部品(歯車、シャフト)、金型、工具刃物、ばねなど、耐久性や長寿命化が
shigeokumata
6月4日読了時間: 2分


インジウムについて
インジウム(Indium)はその熱伝導性の良さから、箔状に延ばしたものがクライオポンプ(※)等に用いられています。また、インジウムはガラスに弾かれないという特性を持つため、高レベルの真空を求める装置等でパッキンとしても利用されています。 インジウム(Indium)は、原子番号49の元素で、元素記号はInです。 インジウムは、銀白色の柔らかい金属で、常温で安定した結晶構造を持ち、比重は7.3、融点は156.4°Cです。主に液晶ディスプレイ(LCD)やタッチパネルに使用される酸化インジウムスズ(ITO)として知られており、透明かつ導電性を持つ特性があります。 また、低融点合金としては、はんだや半導体技術の接合材料としても利用されています。インジウムは化学的に安定しており、酸や塩基には反応しませんが、長期間にわたって粉塵を吸引することが健康に影響を与える可能性があるため、取り扱いには十分な注意が必要です。 (※)クライオポンプ 真空容器内に極低温面を設置し、これに容器内の気体分子を凝縮または吸着させて捕捉し、排気するポンプです。機械的な可動部分か
shigeokumata
6月3日読了時間: 1分


人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA
先日(5月29日)、人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA(5月27日、28日、29日 パシフィコ横浜にて開催)に参加したので、その状況についてコメントします。 展示品の中で、生産技術コンサルタントとして、また、現在実施している展示会のテクニカルアドバイザーの目的に対し、参考となりそうなものについて列挙します。(順不同) ①フレキシブルバスバー 近年、車のEV化により、バスバーの使用用途も増えてくると予想されますが、このフレキシブルバスバーについても注目すべきアイテムになりつつあります。 フレキシブルバスバーは、銅やアルミニウムなどの導電性材料で作られた柔軟性のある電力伝導部品で、複数の機器をつなぐ中心ハブとして設置され、大容量の電流を適切かつ安全に、それぞれの機器に分配する役割を果たします。 フレキシブルバスバーは、取付け関係等に柔軟性があり、使い勝手が良い特徴を持っています。また、フレキシブル導体は可とう性に優れ、振動を吸収・緩和する機能があります。さらに、外部との接触面積も大きいことから放熱性にも有利な面があるといわ
shigeokumata
6月3日読了時間: 3分


溶射加工について
溶射加工(Thermal spraying)とは、材料を高温で溶融または半溶融状態にして基材表面に吹き付け、耐摩耗性や耐食性などの機能性皮膜を形成する表面処理技術を言います。 溶射に使用する材料は非常に多岐にわたり、アルミニウム、ステンレス、チタン、モリブデンなどの金属、各種合金、セラミックス、金属とセラミックスの複合材料(サーメット)などが使用され、CFRPなどにも適用可能といわれています。用途としては、製造業や建設業での摩耗防止、腐食防止、非粘着性付与、異種材料の付着、基材特性の変更などが挙げられます。例えば、モーター軸や軸受部の摩耗箇所の再生や、搬送ロールの耐摩耗コーティングなどに利用されます。 溶射加工では、金属やセラミックスなどの溶射材料を電気やガスなどの熱源で溶融または軟化させ、微粒子状にして基材表面に高速で吹き付けます。吹き付けられた粒子は瞬時に冷却され固化し、皮膜を形成します。このプロセスにより、基材の温度は250~300℃以下に保たれ、熱変形や歪みのリスクを抑えつつコーティングが可能となります。 溶射加工の熱源の違いにより
shigeokumata
6月1日読了時間: 2分
bottom of page