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FTAと特性要因図


 最近、品質課題解決の手法として、FTAと特性要因図のどちらが適正か、問われることがよくありますので一度整理してみることにしました。


①FTA(Fault Tree Analysis)について

 FTAとは「故障の木解析」と呼ばれ、トラブルや事故の原因を論理的に細かく分解していく手法です。主な特徴は下記の通りです。

 ●論理的な原因分析:原因同士の関係をAND・ORゲートで表現します。

 ●トップダウン方式:最初に問題(トップイベント)を決めて、そこから原因を掘り下げていくやり方です。

 ●複雑な故障や事故の解析に適している:特に安全管理や品質管理の分野で利用されています。


②特性要因図(魚の骨図)について

 特性要因図は、「魚の骨」や「フィッシュボーン図」とも呼ばれ、原因を体系的に分けて視覚化することで、多くの原因を漏れなく洗い出せるツールです。主な特徴は下記の通りです。

 ●原因のカテゴリー分け:主に「人」「方法」「材料」「機械」「計測」「環境」などに分類します。

 ●ブレインストーミングに適している:みんなで原因を出し合う時に使いやすいです。

 ●視覚的に原因を確認できる:問題の全体像が一目でわかります。


 FTAと特性要因図を、比較表にまとめると下表のようになります。

分析手法

FTA(故障の木解析)

特性要因図(魚の骨図)

分析の形態

論理的なツリー構造(AND・ORで接続)

カテゴリ分けした魚の骨型の図

分析手順

トップダウンで原因を詳細に掘り下げる

ブレインストーミングで多くの原因を洗い出す

主な用途

重大事故や複雑な故障の根本原因分析

品質問題や作業ミスなど幅広い原因把握

特徴

論理ゲートによる原因関係の明確化

原因の視覚的な整理と発想支援

使用者

主にエンジニアや安全管理者

現場スタッフやチーム全員


 このように、FTAは原因の論理的関係を深く分析したい時、特性要因図は原因を幅広く洗い出して整理したい時に使い分けると効果的です。

 

 実際の進め方としては、品質トラブルなどの検討の際、原因がよくわからない場合に、まず特性要因図を用いて皆で議論し、ある程度絞られてきた段階で、専門のエンジニアにてFTAを用いて根本原因を特定していくというやり方(特性要因図→FTA)が良いのではと言われています。






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