PIP処理について
- shigeokumata
- 6月4日
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先日参加した金型展名古屋2026(ポートメッセ名古屋)で、このPIP処理を確認することができたのでご紹介します。
PIP処理(Powder Impact Plating;;粉末をぶつけてメッキする技術)は、以前ご紹介したWPC処理の応用によって開発された+αの表面改質技術だということです。
以下に、WPC処理と比較した形でPIP処理の内容について、コメントします。
(メーカのHPからの抜粋になります。)
WPC処理は、金属成品の表面に微小な球状粒子(微粒子メディア)を圧縮空気で高速衝突させることで、表面の結晶粒微細化、加工硬化、圧縮残留応力付与を行う技術です。
WPC処理の主な効果は以下のようになります。
●表面強度(降伏点)の向上による亀裂発生抑制
●圧縮残留応力による亀裂進展抑制で疲労強度向上
●表面の微小凹凸(マイクロディンプル)形成による潤滑油保持機能向上
●摩擦抵抗低減、摺動性向上
●切削痕や表面欠陥の押しつぶしによる表面品質改善
WPC処理は、自動車部品(歯車、シャフト)、金型、工具刃物、ばねなど、耐久性や長寿命化が求められる部品に広く利用されています 。
一方、PIP処理は、WPC処理の応用技術として開発された表面改質法で、バインダーや基盤加熱を必要とせず、衝突付着によって高密度・高強度の被膜を形成できます 。
PIP処理の特徴は以下のようになります。
●酸化被膜の形成や表面組織への浸透拡散が可能
●寸法変化が極めて少なく、薄板や小径部品、狭隘部にも適用可能
●耐熱性、耐食性、凝着防止、摺動性などの機能付与
●常温処理で様々な金属被膜を形成可能
●食品加工や精密部品など、表面の付着防止や摩耗抑制が重要な用途で特に有効
【両者の比較】
項目 | WPC処理 | PIP処理 |
技術の基本 | 微粒子ピーニングによる表面改質 | WPC処理の応用による酸化被膜形成・高密着コーティング |
主な効果 | 強度向上、疲労耐性向上、摩擦低減 | 耐熱性・耐食性・凝着防止・摺動性向上 |
寸法変化 | ややあり | 極めて少ない |
適用対象 | 金属部品全般(歯車、シャフト、金型など) | 薄板、小径部品、狭隘部、食品加工部品など |
処理条件 | 高速衝突による塑性変形 | 衝突付着による被膜形成、常温処理可能 |
WPC処理は金属表面の強度や耐摩耗性を向上させる基礎的な微粒子ピーニング技術であり、PIP処理はその応用として、より高密着で機能性の高い表面被膜を形成できる技術です。用途や目的に応じて、両者を使い分けることで部品の寿命延長や性能向上が可能となりす。




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