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逆組み対応について

更新日:2023年10月17日

製造ラインのヒューマンエラーの不具合項目として必ずリストアップされるものに、「逆組み」がある。PFMEAを実施する時、この逆組み対応をいかに実施するかについて、検討する機会が多くある。今回はこの「逆組み対応」についてコメントします。


★製品設計段階の検討

「逆組み対応」は「異品対応」と同様、製品設計段階での検討も必要となるため、その内容について触れると、

設計段階では、まず基本的に逆組みを存在させないようにすることが重要であり、できる限りどちらから組んでも機能上同一となる仕様とするべきである。やむを得ず逆組みを存在させる必要がある場合は、その逆組みが製品として組み込めない構造とすべきである。それもできないときは、その逆組みの影響を見極めておき、その内容を生産準備部署にあらかじめ伝えておくべきである。(図面に明記しておくことも必要)


★生産準備段階の検討

逆組み発生の原因としては、手作業の場合の要素作業別に述べると、①部品取り姿勢が逆、②組付け姿勢が逆、③加工時の検出ミス、④加工後の確認ミス等があげられる。

(自動組付けの場合も、手作業を基本とした考え方での対応を行うことが基本となる)

上記の各原因別に対応方法を述べると、


①部品取り姿勢が逆となることに対する対策(作りこみ対策)

 作業者が部品を取る時点で、部品の供給姿勢を正しい方向にすることが逆組みを防止する上では重要であり、そのための道具立てが必要となる。具体的には、供給シュート形状の工夫や、パーツフィーダーの活用、場合によってはカラクリによる対応も必要となる。


②組付け姿勢が逆となることに対する対策(作りこみ対策)

 仮に逆の組付け姿勢で部品を取ろうとしても、取れないもしくは取っても逆に組めない工夫がこれに当たる。治具への仮セット、治具での把持を行う等の工夫によりこれを具現化できる。(姿勢を正しい方向となるよう治具等でポカヨケ、逆に組付けできないポカヨケ等)


③加工時(直前)の検出ミス(作りこみ対策)

 組付け時点で、加工直前で組付け状態の確認を行う場合、この確認をミスした場合の検出装置がこれに当たる。より簡易的に、逆組み状態を確認できるように工夫する対策となる。(逆組みしたとき、正常状態と異なる位置関係となっていることを簡易的に検出させる。)


④加工後の確認ミス(出来映え確認対策)

 後工程で逆組み確認が必要な工程において、さらにその確認を忘れた場合を想定したモードであるが、対象部品の逆組みが後工程、あるいは納入先に多大な影響があると予想される場合は、視覚装置等による全数自動検査を実施することになる。


以上のような、逆組み対応の在り方、対応の進め方、考え方等に対する 支援、指導が生産技術コンサルティング対象となります。


(参考ブログ)





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