フィルムラミネーションの一種である有機溶剤を使用するドライラミネーション方式の説明で述べたグラビアコート(Gravure Coat)についてコメントします。
ドライラミネーションは、基材表面に有機溶剤で溶解した接着剤を塗布した後、乾燥装置内で溶剤を蒸発させ、第2基材と熱圧着する方法ですが、この接着剤の膜厚を適正にコントロールするのがグラビアコートであり、ときには、数~数十ミクロンという膜厚の制御を行う必要のある場合はマイクログラビア方式を採用しています。
マイクログラビア方式は小径のグラビアロールを使ったコーティング方式です。リバース回転するグラビアロールが液供給パンから塗液を掻き揚げ、ドクターブレードは余分な塗液を掻き落とします。グラビアロールと基材に挟まれた液は、互いに逆転するロールと基材の間で回転しながら非常に小さなビード(液溜まり)を形成し、安定した状態を保ちます。そのため、安定した塗膜を形成することができます。
<特徴>
・低粘度の塗工液を薄くコーティングするのに適した方式です。
・バックロールが無いので、裏周り等ありません。
・膜厚の調整をグラビアの線数と回転数で行うので、微調整が可能です。
<適用>
・塗工液の粘度;100mPa・s以下が目安となります。
・膜厚の範囲(Wet);2~60μm
(参考ブログ)
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