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shigeokumata

EV用モータ巻線について

 電気自動車(EV)で使用されるEV用モータ(EV Motor)について、特にモータを構成する巻線部分の状況についてのコメントです。


 結論から言えば、電気自動車(EV)で使われる主機モータは、今後、小型軽量化、動力性能向上、低燃費化、低コスト化の観点から、平角線を使用したモータとなっていくであろうという話です。(以下、ネット検索記事からの抜粋が大半です。)


(背景)

 大気汚染、資源枯渇など環境負荷低減や温暖化防止とし てのCO2排出量削減の環境問題にともなう、パリ協定採択などの規制が制定されています。中でも、運輸部門は発電所等のエネルギー転換 部門、産業部門に次いで高い割合でのCO2排出量となって おり、その大半が自動車からの排出となっています。


 規制基準をクリアするため、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグ インハイブリッド自動車(PHEV)、電気自動車(EV)など の電動車が急速に増加してきており、今後も増加傾向が、 さらに加速していくと想定されます。電動車普及のためには、動力性能向上、低燃費化、低コスト化が求められ、主機モータでは、高トルク化、高効率化、組み付け簡素化等の技術開発が進められています。


(EVの主機モータについて)

 EVの主機モータでは、各種モータ方式が採用されていますが、重量あたりのトルク[Nm/kg]を指標とすると、同じカーメーカーのモータでは、小型軽量化が進んでおり、特に平角線を使用したモータで向上している傾向がみられます。


 主機モータのコイルに着目すると、従来は断面が丸形状の丸線を使用した分布巻方式、あるいは断面が角形状の平角線を用いた集中巻方式が主流でしたが、最近は平角線分布巻方式へと進化してきています。分布巻モータの短所であるコイルエンドの高さが、集中巻モータに比べて高くなってしまう点については、所定のセグメントに分割された平角線を、鉄心コアに挿入後、端部を溶接(ヘアピン溶接)して組み付けることで、コイルエンドの高さを集中巻モータと同じレベルまで低減しています。また、平角線を使用することで占積率も大幅に改善されており(占積率20%程度向上)、小型化、銅線使用量低減による軽量化と損失(銅損)低減がなされています。


 中小製造業としても、この分野と関連する技術(生産技術含む)に関わる場面が訪れる可能性があると考えられますので、今からこの分野への対応も視野に入れた検討も必要であると思います。



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