エアリーク検査(Air Leak Check)についてご紹介します。
製品・部品の出来映え検査で、ごく一般的に使われている検査方法として、製品の気密性を検査する目的の洩れ(リーク)検査工程があります。原始的ではあるが大きな洩れから小さな洩れまで確認できる簡単で分かりやすい水没試験や、極微量の洩れを検出できるヘリウム(He)リーク試験等がある中、最も幅広く、製造ラインとして使用されているのが、エアリーク検査になります。
エアリーク検査は 主に、洩れのないマスターワークと検査対象となるワークに同時にエアーを加圧し、その平衡状態からの回路上の差圧(ワークに洩れがあると差圧が発生)を検出して、洩れを確認する方式です。(エアリーク検査の検出精度は10¹~10⁻²ml/min、洩れ値10¹ml/minは 20000ケの泡(径1mm)/min 検出相当、洩れ値10⁻²ml/minは 20ケの泡(径1mm)/min 検出相当)
エアリーク検査工程で重要となるのは、検査精度を保証するマスターのあり方です。マスターには良品マスターと不良品マスターの2種類ありますが、いずれも流動品と同等の内部容積であり、空気の浸透構造も同等である必要があります。(差圧検出方式が時間に依存されたものであるため)この場合、良品マスターは完全に洩れの無いワークを準備すればよいので特に問題ありません。しかし、不良品マスターはそう簡単ではありません。よく完全に洩れたワークを使用して不良マスターとしているラインを見受けますが、本来の不良マスターのあり方ではありません。不良マスターは検出精度のバラツキを考慮し、良品ギリギリの洩れを持ったものである必要があるからです。(良品群の分布の実力を加味)このためには、測定回路の内容積、(メーカから提供された)リークマスタ、及び実際のワークをうまく組み合わせた仕組みを構築する必要があります。
このエアリーク検査の導入、マスターのあり方も含めた管理方法等に関する 教育・指導・支援が コンサルティング対象となります。
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