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超音波バリ取り洗浄

 先日、参加した展示会(第36回ものづくりワールド東京)の展示企業から説明のあった超音波バリ取り洗浄(Ultrasonic deburring and cleaning)についてコメントします。


 超音波洗浄技術は、過去から存在し、そのキャビテーション効果により、様々な部品洗浄(場合によっては製品洗浄)に使用されてきましたが、その洗浄技術をバリ取り技術にまで適用する技術として紹介されていました。


 超音波バリ取りの原理;液体中の気体の含有量を一定値以下にすると超音波で発生するキャビティが球状星雲型になり、それが発生する際、外側に正の衝撃波が発生し、消滅するときに内側に負の衝撃波が発生する。これを1秒間に2万回以上繰り返す(20KHz)ことになる。この正と負の衝撃波によって、(微小バリ根本が)疲労破壊を起こしバリを除去するというもの。


 基本的には、超音波洗浄技術の延長線上にあると思われるが、超音波洗浄の原理を極め、キャビテーション強化技術により、精密加工には避けて通れない微小バリ取り技術に発展させたものと考えられる。


 実際に、大型の航空機用部品から自動車部品、電子部品、スマートフォン部品、医療用の極微小部品のバリ取りまで応用範囲は広く、その驚異のバリ取りパフォーマンスにもかかわらず危険な薬品などは必要なく、使うのは水なので扱い面も優れており非常に魅力的である。

 また、洗浄と同時に、精密バリ取りが可能となるということで自動車部品(電気自動車新規部品、PPS、PPA、PBT等の樹脂部品)など多数の実績があるとのこと。


 参考に、キャビテーション強化策として、洗浄液は水で、10℃(比較的低温)、(超音波発振周波数)20KHzで比較的効果が高いとのことである。





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