金網製品加工(mesh products)という分野があります。主に洗浄、熱処理、塗装、めっき など 及び、必要時それらの工程のマスキング(処理を部分的に無効化する機能を保有させる部分)の目的も付与する形で使用される製品(篭、治具の形態で・・)であり、ありとあらゆる製造業で使用され、なくてはならないものとして、ごく日常的に活用の場が広がっているものでもあります。
その要求される機能としては、
①対象工程の効果を阻害しないものであること。
金網のメッシュ、金網の形状、材質など様々な種類のものがあり、洗浄、熱処理、塗装、めっき などの対象工程の種類、工程の仕様に合わせて最適なものが選定されていることが望まれ、各対象工程の処理能力を阻害しないものとすることが望まれます。
②繰り返し使用が可能であること(劣化が少ないこと、メンテナンスが少ないこと)。
製品の対象となる工程の性質上、何度も繰り返し使用され、耐久品質が重要視されます。
例えば、洗浄液や(超音波などの)洗浄条件、(熱処理温度などの)熱処理条件に対し、金網(治具)材質として劣化が少なく、変形などに対する補正・修理の必要性も少ないことが要求されます。
③対象となる製品(ワーク)をしっかりと捕捉し、ダメージを与えないこと。
例えば、振動、揺動などによるワークへのダメージ(傷、打痕など)が少ないことが要求され、ワークが落下しない様、しっかりと捕捉できる構造であることが望まれます。
④必要に応じマスキング機能を保有し、その部分の(流動ワーク側の)手直し等が必要ないこと。
マスキングの目的としては、洗浄、熱処理、塗装、めっき などの処理がされてはいけない部分をカバーすることにありますが、その部分の手直し等の処置が不要なこと。また、マスキング部のズレ等で本来処理すべき部分の処理が不十分となることがないこと。などがあげられます。
⑤同一の機能、品質が恒常的に維持できる製品であること。(図面化、管理点明確化)
一旦、製作した金網製品が、十分な機能を保有していたとしても、更新時、新規製作品が同一の機能を保有できるよう、しっかりと図面化され、(更新インターバル等の)管理ポイントも明確化しておくことが重要となります。(製品の性質上、更新は必須)
以上、金網製品に要求される機能について簡単にご紹介いたしました。
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