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グラフェンについて

更新日:2022年11月21日

今回は、近い将来画期的な変革をもたらすであろう、新素材「グラフェン」についてご紹介します。(当方が、現在、販路開拓の支援先としてかかわっている企業様が扱っている関係でのご紹介です。)


 グラフェン (英: graphene) は、1原子の厚さのsp²結合(3つの原子によって構成され平面構造をとる)炭素原子のシート状物質であり、炭素原子とその結合からできた蜂の巣のような六角形格子構造をとっています。名称の由来はグラファイト (Graphite) からであり、グラファイト自体もグラフェンシートが多数積み重なってできています。グラフェンの炭素間結合距離は約0.142 nmであり、炭素同素体(グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレンなど)の基本的な構造をしています。

つまり、グラフェンとは、炭素(カーボン)原子がメッシュのように結びついて、シート状になっているものをいいます。


 グラフェンは2004年頃に発見され、その功績で科学者たち(アンドレ・ガイム博士とコンスタンチン・ノボセロフ博士)は2010年にノーベル物理学賞を受賞しました。グラフェンの高い導電性を利用し、シリコンに代わる半導体に加工することに大きな期待が寄せられているとともに、平面方向の物理的強度や熱伝導性に優れているため、機械材料や複合材料としての応用も注目されてきています。


 グラフェンは、現在、その高いコストが課題となっていますが、色々な量産方法が開発されつつあり、世界中の科学者や企業が、この新たな発見の実用化のために研究を進めており、今後グラフェンの実用化が進めば、太陽蓄電や超軽量航空機から、我々の身近なスマホのバッテリーやパソコンなど、あらゆる物に使われていくことが期待されています。


 中小企業としても、近い将来、この素材と関連する技術(生産技術含む)に関わる場面が訪れることになると思います。





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