ヒュージング加工(Fusing)は、巻線の端末処理の一つであり、巻き始め、巻き終わりの導線をボビン端子となるターミナルに固定(及び導通)させることを目的に、抵抗溶接の原理を利用して広く採用されている工程です。(巻線の端末処理に限らず、(細線、太線、単線、複数線等を含めて)被覆導線のターミナルへの接合処理としてこのヒュージング加工は使用されています。)
最も代表的な、単線のヒュージングはU字型に折り曲げられたターミナルのU溝に端末導線を挟み込み、(固定、可動の)2電極でU字の両サイドから加圧し、電流を流してU字の下方部分を発熱させ、端末導線の皮膜を溶かす(剥離・導通させる)と同時に、端末の固定を完結させるというものです。
ヒュージング工程の加工条件としては、ターミナル仮曲げ条件(加圧力、曲げ寸法等)、ヒュージング時の電流値(ピーク値、実効値)、通電時間、電極加圧力、電極沈み込み量等があり、出来映え評価としては、ヒュージング外観(スパッター、溶け状態(スパーク無等))、剥離状態(皮膜剥離率)、断面減少率(縦・横カット断面)、素線強度(線材引っ張り強度、基本は素材破断)等が計測されます。
以上のような、ヒュージング工程における工程設計の基本、条件設定、管理方法等に関する指導・支援がコンサルティング対象となります。
(参考ブログ)
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