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プラスチックへの加飾

更新日:2023年10月10日

 プラスチック製品等に施す加飾(decoration)についてコメントします。加飾とは、機能を変えずに外側(見た目や質感)だけを変える方法で、具体的にはプラスチック製品に塗装、めっき、印刷、着色といった処理を行うことを指します。金属製品、樹脂製品ともに加飾は可能ですが、今回はプラスチック製品に施す加飾についての説明が大半になります。


 素材であるプラスチックには、軽くて強い、形状の自由度が高い、錆びない、腐らない、電気絶縁性や断熱性に優れるといった、他の材料にはないさまざまな利点がありますが、加飾をほどこすことで、プラスチックの機能的な利点を活かしながら外側の印象だけを思うように変えることができるということになります。


 プラスチック製品への加飾には様々な種類がありますが、代表的な方法を以下に示します。


●金属箔やインクを印刷する  金属箔の凹凸やフィルム上のインクをプラスチック表面に写し取る(印刷する)方法です。具体的な技術としては、熱と圧力により金属箔やフィルムをプラスチック表面に押しつけて印刷する「ホットスタンプ」法が知られています。インクを塗ったフィルムを水面に浮かべておいて、プラスチック製品を水中に沈めて製品にフィルムの模様を写し取る「水圧転写」という方法もあります。

●塗装する  プラスチック製品の表面に塗料を塗り、製品の印象を変える方法です。液体状態の塗料をプラスチック表面に塗ったあと、加熱や紫外線照射により塗料を固めて膜をつくります。伝統工芸に使われる漆も塗装のひとつです。プラスチック製品に漆を塗ることで、表面を保護したり、製品に美しさを与えたりできます。

●金属膜をつくる  プラスチック製品の表面に金属や金属酸化物の膜をつくる方法です。金属光沢により、製品に高級感を与えることができます。金属膜をつくる代表的な方法は、めっきです。この他、金属を加熱して一度蒸発させてからプラスチック上に付着させる真空蒸着や、金属にイオンを衝突させて飛び出した粒子をプラスチック上に付着させるスパッタリングといった方法もあります。

●全体を着色する  プラスチック製品をつくる途中で着色剤を混ぜて、プラスチック製品の外側と内側とを均一に着色する方法です。粉末状の着色剤をそのまま使用する方法や、粉末状の着色剤をプラスチックに練り込んだ「マスターバッチ」とよばれる着色剤を使用する方法があります。

●模様をつける  プラスチックの表面に細かい凹凸の模様をつけて、製品の見た目や質感を変化させる方法です。このような細かい模様を「シボ」、シボをつけるための加工を「シボ加工」とよびます。射出成形の場合は成形に使用する金型にあらかじめシボをつけておき、それを製品に転写します。シボ加工により、さわり心地をよくしたり、汚れや傷が目立たないようにしたりすることも可能です。




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