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協働ロボット

更新日:2023年10月29日

 労働力不足や後継者不足に悩まされている製造業において、省人化・省力化による生産能力と品質の向上を目的として「協働ロボット」の導入が進んでいます。今回はこの協働ロボットについて、簡単にコメントします。


 協働ロボット(英語: collaborative robot、英語: cobot、英語: co-robot)は、産業用ロボットの一種で、人と同じ空間で一緒に作業が行えることが特徴です。


 従来の産業用ロボットは、出力が非常に大きいものが多く、安全上、人間とは物理的に隔離した状態で作業を行わせる必要がありました。協働ロボットは従来の産業用ロボットと比較した場合、小型、軽量に作られており、省スペースで運用が可能となっています。また、大がかりな安全システムも不要となっています。(安全柵や安全カバー不要)その一方で、従来の産業用ロボットと比較して、出力が弱いため非力となっています。


 従来の産業用ロボットは、自動車産業、電気産業、電子産業といった製造業を中心に使われていますが、こういった産業は、大規模資本であり、寡占も進んでいるため企業数も少ないという状況でした。このため、ロボット自体の機能も限定的であっても何も問題がありませんでした。

 近年、世界的に労働力の不足が広い業界で発生しており、部品組み立てや、食品産業、化粧品産業、医薬品産業、物流、外食などのサービス産業でロボットの導入が望まれています。しかし、こういった業界に従来の産業用ロボットを導入するには以下のような課題がありました。

 ・取り扱う対象物の大きさ、形状、固さが一定ではない。

 ・ロボットを使用するユーザー(製造業者など)に、ロボットを操作するノウハウが無い。

 ・人が行っている作業の自動化が困難。

 ・人に対する安全対策が十分に取れない。


 協働ロボットは、こういった課題を以下のような進め方で解決しました。

 ・対象物の大きさ、形状を認識する装置と、安定した把持を行うための力制御(バイラテラル制御)の実現

 ・容易なロボットティーチングシステムの実装

 ・熟練作業者が行っている動きを再現するためのAIの活用

 ・接触感知と制御を行うためのAIの活用


 例えば、リシンク・ロボティクス社のバクスター(英語版)では、必要な手順を物理的に実行すると、その作業手順をバクスター自身が覚えて再現するため、作業手順を別途プログラミングする必要がありません。ライフロボティクスのCOROは、多関節腕型ロボットですが、人間の肘に相当する部位を無くして、人との接触事故の発生を低減しています。また、COROの本体重量は26Kgであり、アンカーボルトによる固定も不要となっています。(ちなみにデンソー製のCOBOTTAは4Kg)

(記事の大半は、ネット検索によるものです。)



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