洗浄工程について、いくつか述べてきましたが、ここでは洗浄の良し悪しを判断するための洗浄性評価方法(Cleaning evaluation method)について、コメントします。
洗浄工程といっても様々ですが、ここでは主に製品・部品として要求される清浄度を確保することを目的とした洗浄工程について言及します。
洗浄後の工程が、組立・接着・塗装や出荷前洗浄など高い洗浄品質が求められる場合は、分析機器などを使用して定量評価を行い、清浄度を数値化しておくと品質管理に役立ちます。
以下、主な洗浄性評価方法について列挙します。
★顕微鏡法
・対象物質:異物(コンタミ)の個数
・評価方法:被洗浄物に付着している固形物質を超音波等により溶媒中に剥離させ、フィルター等でろ過し、異物数を顕微鏡で計数する。計数には自動画像処理と手動目視の2つの手段がある。
★重量法
・対象物質:異物(コンタミ)の重量
・評価方法:被洗浄物に付着している固形物質を超音波等により溶媒中に剥離させ、フィルター等でろ過し、異物重量を測定する。
★紫外線分光光度法
・対象物質:油分(付着油分濃度)
・評価方法:被洗浄物に残存している油分を溶媒に抽出し、紫外線分光光度計を用いて油分量を測定する。
★赤外線分光光度法
・対象物質:油分(付着油分濃度)
・評価方法:被洗浄物に残存している油分を溶媒に抽出し、赤外線分光光度計を用いて油分量を測定する。
★電気伝導度法
・対象物質:イオン(付着イオン濃度)
・評価方法:被洗浄物に残存しているイオンを水に抽出し、電気伝導率計を用いてイオン量を測定する。
★イオンクロマト法
・対象物質:イオン(付着イオン濃度)
・評価方法:被洗浄物に残存しているイオンを水に抽出し、イオンクロマトグラフィーを用いてイオン量を測定する。
この洗浄工程の洗浄性評価方法に関わる内容の指導・支援が コンサルティング対象となります。
(参考ブログ)
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