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巻線端末処理について

 巻線工程に付随する工程として、巻線した後の、巻線端末処理工程(Winding terminal treatment)があります。


 巻き線部分への電流供給のためのターミナルとの接続等を行うための工程でであり、必要不可欠な処理工程です。


 巻線工程の端末処理の必要要件としては、一般に下記のような項目があります。

 a.銅線皮膜を溶かし、排除すること。

 b.銅線へのダメージを最小限にすること。

 c.端末処理後、ターミナル・銅線間に導通をしっかりと確保すること。

 d.端末処理後、ターミナル・銅線間の機械的強度がしっかりと保たれること。


 巻線端末処理の種類としては、ヒュージング、半田揚げ、レーザー溶接(ヘアピン溶接等)、クリンチ、Tig溶接などがあります。それぞれについて以下にコメントします。


①ヒュージング

 銅線の線径や、本数、皮膜材質(線種)等に制約はあるものの、一般の溶接機を使用し、安定した品質を確保でき、生産性も高い工法であり、最もポピュラーな方法です。

 板状のターミナルへの端末処理が一般的な工程です。


②半田揚げ

 溶融はんだへのディッピングなどにより、銅線皮膜の剥離、ターミナルへの結合を同時に実施する方法です。

 はんだ溶融温度との関係で、銅線の線径や、皮膜材質(線種)等との関係で、加工条件として制約される場合が多いですが、比較的生産性は高い工程です。

 棒状のターミナルへの端末処理が一般的な工程です。


③レーザー溶接(ヘアピン溶接)

 銅線の線径や、皮膜材質(線種)、対応できるターミナル形状に自由度はありますが、品質確保には条件設定が重要な要素となります。


④クリンチ(圧着)

 工程は単純ですが、クリンチのみで導通性を確保できるかどうかが問われる工法であり、品質確保に対し十分な検証が必要となります。


⑤Tig溶接

 レーザー溶接と同様なメリットはありますが、品質確保にはレーザー溶接よりさらに条件設定が重要な要素となります。





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