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パルスTIG溶接

shigeokumata

 TIG溶接の一つであるパルスTIG溶接(Pulsed TIG welding)についてコメントします。


 車のEV化とともに、モーター製造などで必須となる重要な技術としてヘアピン溶接(hairpin welding)があることは以前紹介しました。近年は、レーザによるヘアピン溶接(hairpin welding)が主流になりつつありますが、それまではパルスTIG溶接が広く使われており、イニシャルコストの面からも有意であることから、選択肢の一つとして今回取り上げました。


 パルスTIG溶接(Pulsed TIG welding、TIG;タングステンイナートガス溶接)は、タングステン電極を用いて不活性ガス中でアーク放電を行い、被溶接物を溶接する方法です。この溶接法では、高い電流(パルス電流)と低い電流(ベース電流)を周期的に切り替えて使用します。薄板やアルミニウムなどの溶接に有効で、焼けや歪みを抑えることができます。


 薄板の溶接をする場合、電流が高いと溶け落ちてしまいますが、低いと溶け込みに時間がかかり歪みの原因となってしまいます。パルス溶接であればパルス電流で瞬間的に溶かして、ベース電流で凝固するという溶接が可能になります。基本的には薄板にはパルス、厚板にはパルスなしという形がよいと言えます。


パルスTIG溶接は特に銅合金の溶接性に優れ、モーターなどのバスバーや被膜線の接合などで広く用いられているようです。



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