塗装について

更新日:6月16日

塗装とは、常温で液体の、または加熱溶融するかあるいは粉体そのままの塗料材料を物体の表面に塗り広げ、乾燥、硬化させ皮膜を形成する過程をいいます。その目的としては、物体を外部環境から保護することと、物体に美観と色別を与えるという基本機能のほかに、様々な特殊機能を付与することにあります。

塗装技術は、塗料や塗装のしくみなど、対象製品(被塗物)の使用目的・用途に対して活用範囲が広く、技術的にも奥の深い分野ではありますが、ここではまず生産技術的見地からみて一番興味深く、取り組みやすい塗装のやり方(塗装方式)について、以下に紹介します。(ネット検索結果を主体にアレンジして掲載)

●ハケ塗り、ローラー塗り

 建築物の外装、床等の塗装に使われる。比較的古くから使われている方法であり、塗料のロスは少なく、手軽に塗装することができます。しかし反面、作業者の技量の良しあしが塗装品質を大きく左右する方法でもあります。

●吹付塗装 

 吹き付け塗装とは、吹き付け機械(エアレススプレー・万能ガンなど)を使って霧状にした塗料を、吹き付けて塗装する方法です。自動車を補修する場合の部分塗装などに使われます。 吹き付け塗装の特徴は、なんといっても独特の意匠性を表現できることです。エアレススプレーは、高圧空気を使わず、塗料を高圧にしてその圧力で噴霧する方式であり、高圧空気中の水分を嫌う塗料などに使われ、建築物などの大型のものに対する塗装として使われます。

●ロールコーター

 回転するロールに塗料を塗りつけ、被塗物に塗装する物で、印刷の技術を塗装に応用した物です。 塗料ロスが少ないのが、この方式の特徴です。大型のゴムロールに塗料をつけ、これを被塗物に塗布して厚みの一定な塗膜をつくります。主な例として、平板(合板など)にこの塗装法が適しています。

●焼付け塗装

 焼付塗装とは、金属製品(主に鉄・アルミ・ステン・真鍮・亜鉛ダイキャスト・アルミダイキャストなど)に塗装を行う方法の一つです。 粉体塗料や溶剤塗料を塗布し、塗装皮膜(熱硬化性樹脂)を110℃~200℃の温度で30分以上加熱して焼き付けることによって皮膜が硬化します。

強制乾燥塗装と似ていますが、焼付塗装は焼付硬化型の塗料を使用するのに対し、 強制乾燥塗装とは自然乾燥タイプの塗料に熱を加え強制的に速く乾燥させる方法を言います。 焼付塗装には、メラミン焼付、アクリル焼付、ウレタン焼付、フッ素焼付等があります。

●浸漬塗り

 浸漬塗り(しんせきぬり)とは塗料中に被塗物を漬け、その後引き上げる方法です。表面に凹凸が有ったり複雑な形体をしたものに適します。俗称どぶ漬け塗装とも言われます。 漬け込み、引き上げとも時間をかけ、塗料中の泡が付着しないように注意する必要があります。

●電着塗装

 電着塗装 (Electrodeposition coating)とは、電着塗料という専門の 塗料が入った水の中 に塗装したい物を入れて 電気を流して塗装を行う 方法です。

 電極と被塗物にそれぞれ違う極性の印加電圧を負荷して、その間に塗料を満たした状態で直流電流を流し塗装する方法であり、一般的にアニオン(陰イオン)電着塗料とカチオン(陽イオン)電着塗料の2種類があります。この方法は塗装の効率が良く(95%以上) 全自動化が可能で大量生産が可能だというところに特徴があります。 塗料の突き周りが良く袋状の物にも 均一の塗膜を隙間なく塗装 することが出来ます。現在の防食を目的とした電着塗料のほとんどは、カチオン電着塗料に置き換わっていますが、アルミサッシや家電製品にはアニオン電着塗料が使用されています。

●静電塗装

 静電塗装(Electrostatic coating)とはその名前の通り静電気の力を利用して塗装を行う方法です。 塗装ガンに高電圧をかけて塗料を-(マイナス)に帯電させ、塗装する対象物をアースして表面を+(プラス)に帯電させることで塗料を引き付けます。

 一般的にはライン生産方式や産業用ロボットなどの機械による塗装に向いているとされ、自動車の車体や白物家電の筐体などに広く利用されています 。

●粉体塗装

 粉体焼付け塗装とも言われ、粉末状の樹脂(ポリエステル等)からなる塗料を、静電気により被塗物に付着させた後、加熱溶解して塗膜を形成する方法です。静電塗装や焼付け塗装に似ていますが、塗料はあくまでも固体の粉末であり、また塗膜の硬化は冷却によるもので熱硬化反応を用いていません。粉末のまま被塗装物に比較的肉厚に付着させ、熱処理によって粉末粒子を融合させて均質な塗膜を作る無溶剤塗装であるため、有機溶剤による中毒もなく、低公害塗料として利用されています。

●紫外線硬化塗装

 紫外線硬化樹脂をベースとした塗料を使い、被塗物に付着させた後、紫外線を照射し硬化させるものです。熱硬化や乾燥硬化ではないので、乾燥炉を必要とせず、現場での作業に好適な方法と言われています。


以上、簡単に主な塗装のやり方について列挙しましたが、実際には、製品(被塗物)の種類や数量、使用目的、塗料等により、使い分けが必要になります。

今後は、製造会社(塗装会社)様のニーズに合わせ、別途個別内容(乾燥等周辺技術、装置対応、品質対応等含め)についてコメントしていきたいと考えます。







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